日銀10月会合は1.25%で据え置き、ドル円157円台半ば|決定内容と円相場を数字で解説
PR当サイトは複数の企業と提携しており、記事で紹介した商品・サービスへの申込みがあった場合、各企業から報酬を受け取ることがあります。報酬の有無は掲載順位や評価に影響しません。
ひとことで言うと日本銀行は2026年10月30日の金融政策決定会合で、政策金利(無担保コールレート)を1.25%程度に据え置きました。採決は賛成8・反対1で、高田委員は1.5%への利上げを提案して否決されました。ドル円の東京市場17時の値は157.55〜56円で、前日の17時から約0.27円の円高でした。

FX口座を比べるなら:比較ランキング(評価方法を公開)/目的別おすすめ
決定:政策金利は1.25%程度で据え置き、賛成8・反対1
日本銀行は2026年10月29日・30日に金融政策決定会合を開き、30日12時02分に結果を公表しました。
- 政策金利:無担保コールレート(オーバーナイト物)を「1.25%程度で推移するよう促す」。9月会合で決めた水準のまま
- 採決:賛成8・反対1
- 反対した委員:高田創委員。「基調物価が『物価安定の目標』に達した中」、中立金利に近づけるペースを速める局面に入ったとして、1.5%程度への引き上げを提案し、反対多数で否決されました
- ETFの売却ペース:年間3,300億円程度(簿価ベース)から8,600億円程度へ引き上げ(全員一致)。市場全体の売買代金に占める売却割合を0.05%程度から0.1%程度にするもので、2027年1月から実施します。日銀の計算では、時価に直すと年間2兆4,600億円程度です
据え置きの会合で高田委員が利上げを提案したのは、7月31日に続いて2回目です。7月の会合では、当時1.0%程度だった金利を1.25%程度に引き上げる案を出して否決されていました。
2026年の会合ごとの決定と円相場
2026年6月以降の4回の会合で、日銀は6月と9月に政策金利を引き上げています。会合のあった日に、ドル円の東京市場17時の値が前日の17時からどれだけ動いたかを並べました。
| 会合の日(2026年) | 決定 | 採決 | ドル円(東京17時) | 前日比 |
|---|---|---|---|---|
| 6月16日 | 1.0%程度に引き上げ | 賛成7・反対1 | 160.23円 | +0.10円(円安) |
| 7月31日 | 1.0%程度で据え置き | 賛成8・反対1 | 160.21円 | −3.53円(円高) |
| 9月18日 | 1.25%程度に引き上げ | 賛成7・反対2 | 157.49円 | +1.80円(円安) |
| 10月30日 | 1.25%程度で据え置き | 賛成8・反対1 | 157.55〜56円 | −0.27円(円高) |
※決定と採決は日本銀行の公表文。ドル円は日本銀行公表の東京市場スポット17時時点。前日比は当サイト計算。

「利上げの日は円高、据え置きの日は円安」という単純な形にはなっていません。9月18日は利上げを決めた日にもかかわらず、17時の値は前日より1.80円の円安でした。この日の東京市場の値幅は155.88円〜157.60円で、9時の156.15〜17円からも上がっています。逆に、据え置きだった7月31日は3.53円の円高でした。
それぞれの日に為替がその方向に動いた理由は、日銀の公表資料からは分かりません。為替は、決定が事前にどこまで予想されていたか、総裁の記者会見の内容、同じ日の海外の材料など、いくつもの要因で動きます。7月31日を含む7〜9月に財務省が為替介入をしていたかどうかは、財務省が11月9日8時50分に公表を予定している日次の実績で確認できます。
10月30日のドル円:東京時間は157.12円〜157.89円
10月30日の東京市場のドル円は次のとおりでした(日本銀行「外国為替市況」)。
- 9時:157.81〜82円
- 17時:157.55〜56円(前日17時の157.82〜83円から約0.27円の円高)
- 東京市場(9時〜17時)の値幅:157.12円〜157.89円
日銀の公表は12時02分で、東京市場の取引時間の途中です。値幅は1日の中で0.77円ありましたが、日銀の日次の公表値には時刻ごとの値は無いため、公表の前後でどれだけ動いたかはこのデータからは分かりません。
前日の10月29日は、日本時間の早朝3時に米国のFOMC(連邦公開市場委員会)が政策金利の据え置きを公表した日です。29日の17時の値は157.82〜83円で、28日の17時(157.78〜80円)からほとんど動いていません。

もっと詳しくFOMC10月会合は金利据え置き、2人が利上げを主張|ドル円の反応と日米金利差を数字で解説
なぜ金利が為替に効くのか
ドル円の値段を動かす材料のひとつが、日本と米国の金利の差です。金利の高い通貨を持っていれば受け取る利息が多くなるので、ほかの条件が同じなら、金利差が開くとドルが買われやすく、縮むと円が買われやすいとされます。
2026年10月末の時点で、日本の政策金利は1.25%程度、米国の政策金利(フェデラル・ファンド金利の誘導目標)は3.75%〜4.00%です。差は2.50〜2.75%ポイントあります。9月は日銀(9月18日)と米国のFRB(9月16日)がそろって0.25%ポイント引き上げたため、政策金利どうしの差は9月の前後で変わっていません。

FXで円を売って金利の高い通貨を買うと、金利差にあたるスワップポイントを受け取れることがあります(逆の取引では支払います)。日銀の政策金利が変わらなかったので、日本側の金利の条件は今回の会合で変わっていません。スワップポイントの金額は各FX会社が決め、日々変わります。
日銀が示した物価と景気の見通し
日銀は同じ10月30日に「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」の基本的見解を公表しました。政策委員の見通しの中央値は次のとおりです。いずれも日銀の見通し(予想)で、実績ではありません。
| 年度 | 消費者物価(除く生鮮食品)前年度比 | 7月時点の見通し | 実質GDP 前年度比 | 7月時点の見通し |
|---|---|---|---|---|
| 2026年度 | +2.5% | +2.5% | +0.7% | +0.6% |
| 2027年度 | +2.6% | +2.4% | +0.7% | +0.8% |
| 2028年度 | +2.0% | +2.0% | +0.8% | +0.8% |
※日本銀行「経済・物価情勢の展望(2026年10月)」の政策委員見通しの中央値。
日銀は、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比が「足もとでは2%程度」になっているとし、2027年度の物価見通しを「夏場以降の原油価格上昇の影響等から」幾分上振れたと説明しています。物価の見通しについては「上振れリスクの方が大きい」としました。
金融政策の先行きについては、9月会合の公表文と同じく、経済・物価・金融情勢に応じて「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」と書いています。
なお、この見通しには、国会で審議中の飲食料品の消費税率の臨時的な引き下げの影響は入っていません。日銀は、9月に閣議決定された税制改正大綱どおりに引き下げられた場合、2027年度の消費者物価(除く生鮮食品)の前年比を1.3%ポイント程度押し下げるという機械的な試算を添えています。
次に見る予定
| 日時(日本時間) | 予定 | 発表元 |
|---|---|---|
| 11月2日(月)14:00 | 展望レポートの全文(背景説明を含む) | 日本銀行 |
| 11月5日(木)8:50 | 9月会合の議事要旨 | 日本銀行 |
| 11月9日(月)8:50 | 2026年7〜9月の為替介入の実績(日次) | 財務省 |
| 11月10日(火)8:50 | 10月会合の「主な意見」 | 日本銀行 |
| 12月8日(火)・9日(水) | 米FOMC(経済見通しの公表あり) | FRB |
| 12月17日(木)・18日(金) | 日銀 金融政策決定会合 | 日本銀行 |
「主な意見」は、会合で出た意見をまとめた資料です。次の利上げの時期について、どんな意見があったかを確かめられます。
指標発表の時間帯のチャートを見てみる
日銀の会合や米国のFOMCの発表の前後は、ドル円が短い時間で大きく動くことがあります。FX会社の取引ツールでは、こうした時間帯のローソク足を1分足や5分足で細かく見られます。口座を開くとデモ取引ができる会社もあり、実際のお金を使わずにチャートの動きを確かめられます。
| 順位 | 口座 | スプレッド | 最小単位 | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | JFX | 0.2銭 | 1,000通貨 | 公式 |
| 2 | みんなのFX | 0.2銭※ | 1,000通貨 | 公式 |
| 3 | ヒロセ通商 | 0.2銭 | 1,000通貨 | 公式 |
2026年11月2日時点・各社公表値(会社ごとの基準日は会社別ページ)。※は注記あり(LIGHTペア・手数料など。比較ページの注記)。順位は公開している配点で採点。全社の比較を見る
経済指標のまとめページ
よくある質問
- Q次の日銀の金融政策決定会合はいつですか?
- A2026年12月17日(木)・18日(金)です(日本銀行の公表日程)。決定の公表文は、9月会合が9月18日11時54分、10月会合が10月30日12時02分で、どちらも2日目の昼前後でした。
- Q日銀が利上げすると円高になるのですか?
- A一般には、日本の金利が上がると円を持つ利点が増えるので、円高の方向に働く材料とされます。ただし2026年9月18日は、日銀が1.25%への利上げを決めた日に、ドル円の東京17時の値は前日より1.80円の円安でした。決定が事前にどこまで予想されていたかや、海外の材料でも為替は動きます。
- Q日銀の据え置きはFXのスワップポイントに関係しますか?
- A関係します。スワップポイントは2つの通貨の金利の差をもとに各FX会社が決めるもので、日銀の政策金利が変わらなければ、日本側の金利の条件は変わりません。実際の付与額は会社ごとに違い、日々変わります。各社の数字は比較ページで確認できます。
出典
- 日本銀行「当面の金融政策運営について」(2026年10月30日)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行「経済・物価情勢の展望(2026年10月)基本的見解」(2026年11月2日確認)
- 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行「当面の金融政策運営について」(2026年7月31日)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年6月16日)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行 金融政策決定会合の開催日程(2026年11月2日確認)
- 日本銀行 外国為替市況(日次)2026年9月17日・18日、10月29日・30日(2026年11月2日確認)
- 日本銀行 時系列統計データ API「東京市場 ドル・円 スポット 17時時点」(FM08 / FXERD04)(2026年11月2日確認)
- 米連邦準備制度理事会(FRB)FOMC声明(2026年9月16日)(2026年11月2日確認)
- 米連邦準備制度理事会(FRB)FOMC声明(2026年10月28日)(2026年11月2日確認)
- 財務省「外国為替平衡操作の実施状況」(公表予定)(2026年11月2日確認)