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ISM製造業景況指数とは?50が分かれ目の理由と、新規受注・価格の見方・発表日

|お金の学び場 編集部
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3行でわかる

  • ISM製造業は工場の購買担当者へのアンケート。50が拡大と縮小の分かれ目。
  • 9月分は54.5で9か月連続の拡大。価格の指数は77.9に上がりました。
  • 次は日本時間11月3日(火)0時に10月分。新規受注の55.3を見ます。
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工場の前で、アンケート用紙の束が上向きと下向きの2つの箱に仕分けられているイラスト

ISM製造業景況指数とは:工場の担当者へのアンケート

ISM製造業景況指数(ISM Manufacturing PMI)は、米国の民間団体である供給管理協会(ISM:Institute for Supply Management)が毎月発表する、製造業の景気を表す指数です。PMIは「購買担当者の景気指数(Purchasing Managers' Index)」の略です。

製造業の会社で原材料や部品を仕入れる担当者(購買担当者)に、毎月「先月と比べて、新しい注文・生産・雇用などが増えたか、変わらないか、減ったか」を聞き、その答えを0〜100の数字にまとめます。政府の統計ではありませんが、月が終わってすぐ(翌月の第1営業日)に出るため、その月の米国の景気をいちばん早く示す数字のひとつとして注目されます。

50が分かれ目になる理由

ISMの指数は「拡散指数(ディフュージョン・インデックス)」と呼ばれる作り方をしています。ISMの説明では、指数は「良くなった(増えた)と答えた割合」に「変わらないと答えた割合の半分」を足したものです。

図1 「良くなった」の割合に「変わらない」の半分を足すので、全員が「変わらない」なら50になる(イラスト)
図1 「良くなった」の割合に「変わらない」の半分を足すので、全員が「変わらない」なら50になる(イラスト)

全員が「変わらない」と答えれば50、良くなったと答えた会社と悪くなったと答えた会社が同じ数でも50です。だから50を上回れば製造業は拡大、下回れば縮小、と読みます。数字の大きさは「どれだけ伸びたか」ではなく、「良くなったと答えた会社がどれだけ多いか」を表している点に注意します。

製造業PMIは、5つの指数を同じ重みで平均したものです。

  • 新規受注
  • 生産
  • 雇用
  • 入荷の遅れ(サプライヤーの納期)
  • 在庫

ISMは、製造業PMIが一定の期間47.5を上回っていれば、経済全体はおおむね拡大していると説明しています。

発表の仕組み:毎月第1営業日の米東部時間10時

発表は米東部時間の午前10時です。日本時間では米国の夏時間(2026年は3月8日〜11月1日)は23時、冬時間は翌日の0時になります。サービス業の指数(ISM非製造業景況指数)は、その2営業日後に出ます。

次の発表日(ISMの公表日程)

発表日(米東部時間 10:00) 日本時間 何月分
2026年11月2日(月) 11月3日(火)0:00 2026年10月分
2026年12月1日(火) 12月2日(水)0:00 2026年11月分

※日程はISMの公表日程。2027年1月の発表日は、2026年11月2日の確認時点ではISMの日程表に載っていません。

もっと詳しく経済指標カレンダー

どこを見るか:見出しの数字と3つの内訳

いまの数字(2026年9月分・10月1日発表)

  • 製造業PMI:54.5(8月は54.6)。9か月連続で50を上回る
  • 新規受注:55.3(8月は53.7)
  • 生産:56.7(8月は58.3)
  • 雇用:52.7(8月は51.2)
  • 価格(仕入れ価格):77.9(8月は71.1)

ISMの発表文によると、製造業は10か月続けて縮小したあと、9か月続けて拡大しています。

1. 新規受注

これから先の生産につながる注文です。PMIの5つの中でも先を映しやすいとされ、9月は55.3と前月より1.6ポイント上がりました。

2. 雇用

工場で働く人を増やしているかどうかです。米雇用統計(製造業の雇用者数)の手がかりになります。

3. 価格

仕入れた原材料の値段が上がったと答えた会社の多さです。PMIの5つには入っていませんが、物価の先行きを見る材料として注目されます。9月は77.9で、前月から6.8ポイント上がりました。値上がりした品目として、アルミ・銅・鉄鋼・半導体などが挙がっています。

もっと詳しくISM非製造業景況指数とは?米国の景気の大部分を占めるサービス業の指数の見方と発表日

ドル円・金利・株への効き方

一般には、次のようにつながると考えられています。

  • 景況指数が強い → 景気が強く、FRBが金利を下げにくい(または上げやすい)と見られる → 米国の金利が上がりやすい → ドルが買われやすい(ドル円は上がりやすい)
  • 価格の指数が高い → 物価が上がりやすいと見られ、同じくドル高・金利上昇の方向
  • 弱い → その逆
  • 株は、景気が強ければ企業の利益には追い風、金利が上がれば重しになり、どちらが強いかはその時々で変わります

FRBは2026年10月28日のFOMCで政策金利の誘導目標を3.75〜4.00%に据え置きました。

ただし、相場は事前の予想との差(サプライズ)で動くことが多い、とよく言われます。見出しの数字が予想に近くても、価格や雇用の内訳が予想と違えば動くこともあります。この記事では、報道機関などがまとめる事前の予想(市場予想)は載せていません。 発表元の一次情報ではないためです。

過去の発表日の動き

ISMの発表は日本時間の深夜で、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表しているニューヨーク市場正午のドル円(H.10)より前になります。9月分の発表日(10月1日)の正午は157.63円で、前の営業日(9月30日)の157.25円から0.38円の円安でした(前営業日比は当サイト計算)。

全体の54.5は前月とほぼ同じでしたが、価格の指数は大きく上がっていました。ただし、前の営業日の正午からの24時間には、ISM以外の材料も入っています。この0.38円を「ISMの影響だけで動いた幅」と読むことはできません。 指標の日の値動きを見るときは、同じ日にほかに何が出ていたかも合わせて確かめます。

次の発表で見るところ

日本時間11月3日0時の10月分では、次の3点を順に見ると、発表文の要点がつかめます。

  1. 製造業PMIが54.5から動いたか。50を上回り続けているか
  2. 新規受注(9月は55.3)が上がったか下がったか
  3. 価格の指数(9月は77.9)がさらに上がったか

もっと詳しく米雇用統計とは?発表日・見るところ・ドル円の動きを過去の結果で解説

指標発表の時間帯のチャートを見てみる

ISMの発表の前後は、ドル円が短い時間で動くことがあります。FX会社の取引ツールでは、こうした時間帯のローソク足を1分足や5分足で細かく見られます。口座を開くとデモ取引ができる会社もあり、実際のお金を使わずに、発表の瞬間にチャートがどう動くかを確かめられます。

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よくある質問

Q次のISM製造業景況指数はいつ発表されますか?
A10月分が米東部時間2026年11月2日(月)10時、日本時間11月3日(火)0時に、11月分が米東部時間12月1日(火)10時、日本時間12月2日(水)0時に発表されます(ISMの公表日程)。2027年1月の発表日は、この記事の確認時点ではISMの日程表に載っていません。
Q50を下回ったら景気後退ですか?
Aそうとは限りません。50は製造業が拡大しているか縮小しているかの分かれ目です。ISMは、製造業PMIが一定の期間47.5を上回っていれば、経済全体はおおむね拡大していると説明しています。製造業は米国経済の一部なので、製造業が少し縮小していても、経済全体は伸びていることがあります。
QISMの発表時にFXで気をつけることは?
A発表は日本時間の深夜(冬時間は0時、夏時間は23時)です。発表の直後は値動きが大きくなることがあり、スプレッド(買値と売値の差)が広がることもあります。比較ページで各社の通常時のスプレッドと、指標発表時の扱いの注記を確認しておきましょう。

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出典

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この記事を書いた人

お金の学び場 編集部

エムシージェイ株式会社が運営する「お金の学び場」の編集部。統計の発表元・各社の公式サイトなど一次情報から数字を取り、出典と確認日を記事に書く方針で編集しています。

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