為替レートとは?TTS・TTBの違いと、ニュースの値と窓口の値がずれる理由
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3行でわかる
- 為替レートは、違う通貨を交換するときの比率です。
- ニュースの値は銀行どうしの取引の値で、窓口の両替のレートとは違います。
- 三菱UFJ銀行の11月2日の米ドルは、TTS158.80円・TTB156.80円でした。

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為替レートは「通貨の交換比率」
為替レート(為替相場)とは、円とドル、円とユーロのように、違う通貨を交換するときの比率です。日本銀行は「外国為替市場において異なる通貨が交換(売買)される際の交換比率」と説明しています。
「1ドル=157円」なら、1ドルを手に入れるのに157円がいる、という意味です。数字が大きくなると円安、小さくなると円高です。
もっと詳しく円高・円安とは?150円→140円はどっち?FXの損益と生活への影響
日本銀行によると、変動相場制では、為替レートは誰かが一方的に決めるのではなく、市場の需要と供給のバランスで決まります。円をドルに替えたい人が多ければ円安に、ドルを円に替えたい人が多ければ円高に動きます。物やサービスの値段が決まるのと同じ仕組みです。
ニュースの値と、銀行の窓口の値は違う
為替レートには、取引する相手によって大きく2種類あります(日本銀行)。
- インターバンク取引のレート:銀行どうしが、直接または仲介業者を通じて取引するときの値。ニュースで「東京外国為替市場の円相場は1ドル=◯◯円」と言うのは、ふつうこちら
- 対顧客取引のレート:個人や会社が銀行と取引するときの値。日本銀行は「いわば小売り段階のもの」と説明しています
日本銀行の統計で、東京市場の17時時点のドル円は、2026年10月29日に157.83円でした。
銀行の窓口で両替するときは、この値にそのままでは替えられません。銀行が公表する対顧客のレート(公表相場)を使います。
TTS・TTB・TTMの違い
銀行の公表相場には、次の3つが並びます。正式な名前は、国税庁の所得税基本通達にある呼び方です。
- TTS(対顧客直物電信売相場):銀行が外貨を売るときの値。円を外貨に替えるときに使う
- TTB(対顧客直物電信買相場):銀行が外貨を買うときの値。外貨を円に替えるときに使う
- TTM(仲値):TTSとTTBのまん中の値。三菱UFJ銀行は(TTS+TTB)÷2で計算すると説明しています

三菱UFJ銀行の2026年11月2日の公表相場では、米ドルのTTSが158.80円、TTBが156.80円で、TTMは157.80円になります。TTSとTTBの差は2円です。
数字で例をつくります(別の手数料はかからないとした単純計算。端数の扱いは銀行で違います)。
- 10万円を米ドルに替える:100,000÷158.80=約629.72ドル
- その629.72ドルを、同じ日に円に戻す:629.72×156.80=約98,740円
替えてすぐ戻しただけで、約1,260円減ります。この差が、窓口で両替するときのコストです。

TTSとTTBの差は通貨で違い、同じ日の三菱UFJ銀行の公表相場ではユーロが3円、イギリスポンドが8円でした。
公表相場は銀行の営業日ごとに発表されます。三菱UFJ銀行のレートを載せている三菱UFJリサーチ&コンサルティングによると、同社サイトへの掲載は銀行営業日の午前11時過ぎで、相場が大きく動いた日は、銀行がいったん公表相場を止めて発表し直すことがあります。
確定申告で使うのはTTM
外貨で受け取ったお金などを円に直して申告するとき、国税庁の所得税基本通達57の3-2は、原則として取引日のTTSとTTBの仲値(TTM)を使うと定めています。相場は、原則としてその人の主たる取引金融機関のものを使います。事業や不動産の所得では、条件つきでTTB・TTSを使える場合もあるので、申告の前に国税庁の説明を確かめてください。
FX会社のレートは何が違うか
FXでも、画面には2つの値段が並びます。買うときの値(ASK)と、売るときの値(BID)で、その差をスプレッドといいます。銀行の窓口のTTSとTTBの差にあたるものです。
たとえばヒロセ通商は、2026年10月26日から11月4日までの配信分について、ドル円のスプレッドを日本時間9時〜翌3時は0.2銭(原則固定・例外あり)、3時〜9時は5.9銭と公表していました。0.2銭は0.002円です。窓口の米ドルのTTSとTTBの差(2円)とは、桁が大きく違います。スプレッドは会社・時間帯・時期で変わるので、各社の最新の公表値で確かめてください。
ただし、FXは外貨を両替するサービスではなく、為替の値動きで損益が出る取引です。レバレッジをかけると、値動きの何倍もの損益が出ます。スプレッドの計算は、各社の公表値を使った記事にまとめています。
もっと詳しくスプレッドとは?FXの取引コストを各社の公表値で計算
銀行の公表相場は営業日ごとに発表される値、FX会社のレートは取引時間中に市場に合わせて動き続ける値、という違いもあります。
為替レートの推移を見る
日本銀行の統計で、東京市場17時のドル円を見ると、1年前の2025年10月31日は154.31円、2026年10月29日は157.83円でした。この1年(2025年11月〜2026年10月)では、最も円安だったのが2026年7月28日の163.79円、最も円高だったのが1月28日の152.64円です。
この間には、政府による為替介入もありました。財務省が公表した7〜9月の介入の額と、日次の内訳の見方はニュース解説にまとめています。
もっと詳しく為替介入は7〜9月に15兆3,993億円|11月9日公表の日次の内訳で何が分かるか
ドル円だけでは見えない円の力:実効為替レート
ドル円は「円とドル」だけの比率です。円が全体として強いのか弱いのかを見るには、実効為替レートを使います。
日本銀行の説明では、名目実効為替レートは、円と多くの通貨とのレートを、貿易額などの重要度で重み付けして集計した指標です。実質実効為替レートは、さらに各国の物価の動きも加味したものです。数字が小さいほど円が弱い(円安)ことを示します。

日本銀行の統計で、円の実質実効為替レートは2026年7月に65.23で、統計がある1970年1月以降で最も低い値でした。9月は66.61です。最も高かったのは1995年4月の194.05でした。
物価も加味すると、今の円は、ほかの通貨に対して1970年以降でいちばん安い水準にある、ということです。なお、実効為替レートは、元になる貿易額の重みが更新されると、過去に遡って改定されることがあります。
為替レートを見る場所
- 銀行の窓口のレート:各銀行が毎営業日に公表。三菱UFJ銀行の分は三菱UFJリサーチ&コンサルティングのサイトに過去分も載ります
- 東京市場の9時・17時の値:日本銀行「外国為替市況」と時系列統計
- 実効為替レート:日本銀行の時系列統計(月次)
- 取引時間中の値:FX会社の取引ツール。口座を開くとデモ取引ができる会社もあり、実際のお金を使わずにレートの動きを確かめられます
もっと詳しくFX口座比較ランキング(評価方法を公開)
| 順位 | 口座 | スプレッド | 最小単位 | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | JFX | 0.2銭 | 1,000通貨 | 公式 |
| 2 | みんなのFX | 0.2銭※ | 1,000通貨 | 公式 |
| 3 | ヒロセ通商 | 0.2銭 | 1,000通貨 | 公式 |
2026年11月2日時点・各社公表値(会社ごとの基準日は会社別ページ)。※は注記あり(LIGHTペア・手数料など。比較ページの注記)。順位は公開している配点で採点。全社の比較を見る
よくある質問
- QTTSとTTBは、どちらを使えばいいですか?
- A円を外貨に替えるときはTTS、外貨を円に替えるときはTTBが使われます。国税庁の所得税基本通達57の3-2は、外貨建ての取引を円に直すときは、原則として取引日のTTSとTTBの仲値(TTM)を使うと定めています。確定申告で円に換算するときは、この通達と国税庁の説明を確かめてください。
- Q為替レートは誰が決めているのですか?
- A日本銀行の説明では、変動相場制のもとでは、為替レートは誰かが一方的に決めるのではなく、市場の需要と供給のバランスで決まります。ただし、急な変動を抑えるために為替介入が行われることがあります。日本銀行によると、為替介入は財務大臣の権限で実施され、日本銀行が財務大臣の代理人として実務を行います。介入の実績は財務省が公表しています。
- Q今日の為替レートはどこで見られますか?
- A銀行の窓口のレートは、各銀行が毎営業日に公表しています(三菱UFJ銀行の分は三菱UFJリサーチ&コンサルティングのサイトにも載ります)。東京市場の9時・17時のドル円は、日本銀行が「外国為替市況」と時系列統計で公表しています。FX会社の取引ツールでは、取引時間中のレートが随時表示されます。
出典
- 日本銀行 教えて!にちぎん「為替相場(為替レート)とは何ですか?」(交換比率・需給で決まる・インターバンク取引と対顧客取引の違い)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行 教えて!にちぎん「外国為替市場とは何ですか?」(対顧客取引とインターバンク取引)(2026年11月2日確認)
- 三菱UFJリサーチ&コンサルティング「本日の為替相場」(三菱UFJ銀行公表の対顧客外国為替相場・2026年11月2日現在。米ドル TTS 158.80・TTB 156.80、ユーロ 177.64・174.64、イギリスポンド 215.29・207.29。TTM=(TTS+TTB)/2)(2026年11月2日確認)
- 三菱UFJリサーチ&コンサルティング「外国為替相場情報のご案内」(掲載は銀行営業日の午前11時過ぎ・相場が大きく動いた日は公表相場を停止し再発表することがある)(2026年11月2日確認)
- 国税庁 所得税基本通達 第4款の2 外貨建取引の換算(57の3-2:対顧客直物電信売相場と対顧客直物電信買相場の仲値による)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行 時系列統計データ「東京市場 ドル・円 スポット 17時時点」(FM08 / FXERD04。2025年10月31日 154.31円、2026年10月29日 157.83円、2025年11月〜2026年10月の最高 2026年7月28日 163.79円・最低 1月28日 152.64円)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行「『実効為替レート(名目・実質)』の解説」(2026年4月。データ始期1970年1月・BISのBroadベースを利用)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行 時系列統計データ「実質実効為替レート指数」(FM09 / FX180110002・2020年=100。1995年4月 194.05、2026年7月 65.23、2026年9月 66.61)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行 教えて!にちぎん「為替介入(外国為替市場介入)とは何ですか?」(財務大臣の権限で実施・日本銀行が代理人として実務)(2026年11月2日確認)
- ヒロセ通商 スプレッド一覧(USD/JPY AM9:00〜翌AM3:00 0.2銭・原則固定・例外あり。配信期間 2026年10月26日AM9:00〜11月4日AM7:00。直接は403のため r.jina.ai 経由で本文を取得)(2026年11月2日確認)
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