利上げとは?利下げとの違いと、円高・円安への効き方を日銀とFRBの実例で解説
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3行でわかる
- 利上げは政策金利を上げること、利下げは下げることです。
- 日本の金利が上がると円を持つ利点が増え、円高の方向に働くとされます。
- ただし日銀が利上げした6回の日、ドル円は4回が円安でした。

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利上げは「お金を借りる値段」を上げること
利上げとは、中央銀行が政策金利を引き上げることです。政策金利は、銀行どうしがごく短い期間お金を貸し借りするときの金利で、ほかの金利の土台になります。
- 日本:日本銀行が決める無担保コールレート(オーバーナイト物)。銀行どうしが担保なしで、今日借りて翌営業日に返すときの金利です。2026年10月30日の会合で「1.25%程度で推移するよう促す」と決めています
- 米国:FRB(米連邦準備制度理事会)が決めるフェデラル・ファンド金利の誘導目標。2026年10月28日の時点で3.75〜4.00%です
反対に、政策金利を引き下げることを利下げと言います。
日本銀行は、金利が上がると、金融機関は以前より高い金利で資金を調達しなければならず、企業や個人への貸出の金利も引き上げるようになる、と説明しています。お金を借りにくくなって経済活動が抑えられ、景気の過熱が抑えられ、物価には押し下げる力が働きます。これが利上げの狙いです。利下げはその逆で、お金を借りやすくして景気を上向かせる方向に働きます。
日米の利上げ・利下げ(2022年以降)
2022年からの4年あまりで、日本と米国は逆の方向に動いた時期があります。
| 時期 | 日本銀行 | FRB(米国) |
|---|---|---|
| 2022年3月〜2023年7月 | −0.1%(マイナス金利)のまま | 11回の利上げで0〜0.25% → 5.25〜5.50% |
| 2024年3月 | マイナス金利を解除し0〜0.1%程度へ | 5.25〜5.50%のまま |
| 2024年7月 | 0.25%程度へ利上げ | 5.25〜5.50%のまま |
| 2024年9月〜12月 | 0.25%程度のまま | 3回の利下げで4.25〜4.50% |
| 2025年1月 | 0.5%程度へ利上げ | 4.25〜4.50%のまま |
| 2025年9月〜12月 | 12月に0.75%程度へ利上げ | 3回の利下げで3.50〜3.75% |
| 2026年6月 | 1.0%程度へ利上げ | 3.50〜3.75%のまま |
| 2026年9月 | 1.25%程度へ利上げ | 利上げで3.75〜4.00% |
※日本銀行の公表文、FRB「Open Market Operations」の誘導目標の履歴から当サイト作成。
2022年から2023年は、米国だけが急いで利上げを重ね、日本はマイナス金利のままでした。この間に日米の金利差は大きく開いています。2024年以降は日本が利上げ、米国が利下げに回り、差は縮む方向に動きました。2026年9月は日米がそろって0.25%引き上げたので、政策金利どうしの差は変わっていません。
なぜ利上げで円高に働くのか
100万円を1年間置いておく場合で考えます(税金や手数料は考えず、為替は動かないものとします)。
- 円の金利が1.25%なら、1年の利息は 1万2,500円
- ドルの金利が3.75%なら、同じ100万円分のドルで 3万7,500円分の利息
差は2万5,000円です。金利の高いドルで持つほうが受け取りが多いので、ほかの条件が同じなら、円を売ってドルを買う人が増えやすくなります。これが円安の方向の力です。
ここで日本銀行が0.25%利上げして円の金利が1.5%になると、円の利息は1万5,000円に増え、差は2万2,500円に縮みます。円を持つ不利が小さくなるので、円を買い戻す動きが出やすくなる、つまり円高の方向に働く、とされます。

米国が利上げした場合はこの逆で、ドルの金利が上がって差が開くので、ドル高・円安の方向に働きます。金利差と為替の関係は、こちらで詳しく扱っています。
もっと詳しく日米金利差とは?差が開くと円安・縮むと円高に働く理由と、2022年からの実際の動き
それでも「利上げの日は円高」とは限らない
日本銀行が利上げを決めた6回の日に、ドル円の東京市場17時の値が前の営業日からどう動いたかを並べました(日本銀行の公表値。前営業日比は当サイト計算)。
- 2024年3月19日(0〜0.1%程度へ):149.13円 → 150.26円、1.13円の円安
- 2024年7月31日(0.25%程度へ):154.90円 → 150.91円、3.99円の円高
- 2025年1月24日(0.5%程度へ):156.61円 → 155.38円、1.23円の円高
- 2025年12月19日(0.75%程度へ):155.93円 → 156.74円、0.81円の円安
- 2026年6月16日(1.0%程度へ):160.13円 → 160.23円、0.10円の円安
- 2026年9月18日(1.25%程度へ):155.69円 → 157.49円、1.80円の円安
6回のうち4回が円安でした。為替は、決定そのものより「事前にどこまで予想されていたか」や、総裁の記者会見の内容、同じ時期の米国の動きでも動きます。たとえば2026年9月は、2日前の9月16日にFRBも利上げしていて、金利差は縮んでいません。
利上げが「円高の方向に働く力」なのは確かですが、その日の値動きを決めるのはほかの材料との合計です。日銀会合の日ごとの結果は、常設ページで更新しています。
もっと詳しく日銀の金融政策決定会合とは?日程・見るところ・円相場の動きを2026年の結果で解説
FXでは何に効くか
1. スワップポイント
スワップポイントは、2つの通貨の金利差にあたるお金です。日本が利上げして日米の差が縮めば、米ドル/円を買って持つときの受け取りは減る方向になります。
1万通貨(1万ドル分。1ドル=157.5円なら157万5,000円分)で、金利差だけから出した理屈の上の目安は次のとおりです。
- 金利差2.5%のとき:1日あたり約108円
- 金利差2.25%のとき(日本が0.25%利上げした場合):1日あたり約97円
実際のスワップポイントは各FX会社が市場の金利などをもとに決め、日々変わります。
もっと詳しくスワップポイントとは?日米の金利差でもらえる・払う仕組みを図解
2. 発表の前後の値動き
日本銀行の決定は会合の2日目の昼ごろ、FOMCの声明は日本時間の未明(冬時間なら午前4時)に出ます。発表の直後は、ドル円が短い時間で大きく動くことがあります。
次の利上げ・利下げを決める場
- 日本銀行:2026年12月17日(木)・18日(金)の金融政策決定会合
- FRB:2026年12月8日(火)・9日(水)のFOMC
日本銀行は2026年9月18日の公表文で、見通しが実現していくとすれば、経済・物価・金融情勢に応じて「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えている」と書いています。
FRBは9月のFOMCで、参加者の見通しを公表しています。2026年末の政策金利の中央値は4.1%で、いまの誘導目標(3.75〜4.00%)の真ん中の3.875%より高い水準でした。どちらも、その時点の見通しであって、次の会合の決定を約束するものではありません。10月の会合の中身はニュース解説にまとめています。
もっと詳しくFOMC10月会合は金利据え置き、2人が利上げを主張|ドル円の反応と日米金利差を数字で解説
もっと詳しく日銀10月会合は1.25%で据え置き、ドル円157円台半ば|決定内容と円相場を数字で解説
発表の日のチャートを見てみる
利上げ・利下げが分かると、日銀会合やFOMCのニュースが、ドル円の値動きとつながって読めるようになります。FX会社の取引ツールでは、発表の時間帯のローソク足を1分足や5分足で細かく見られます。口座を開くとデモ取引ができる会社もあり、実際のお金を使わずに、発表の前後にチャートがどう動くかを確かめられます。
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| 順位 | 口座 | スプレッド | 最小単位 | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | JFX | 0.2銭 | 1,000通貨 | 公式 |
| 2 | みんなのFX | 0.2銭※ | 1,000通貨 | 公式 |
| 3 | ヒロセ通商 | 0.2銭 | 1,000通貨 | 公式 |
2026年11月2日時点・各社公表値(会社ごとの基準日は会社別ページ)。※は注記あり(LIGHTペア・手数料など。比較ページの注記)。順位は公開している配点で採点。全社の比較を見る
よくある質問
- Q利上げと利下げ、円高になるのはどちらですか?
- Aほかの条件が同じなら、日本の利上げは円高の方向に、日本の利下げは円安の方向に働くとされます。米国の利上げはドル高・円安の方向に働きます。ただし、日銀が2024年3月から2026年9月までに利上げした6回の日、ドル円(東京17時の前営業日比)は4回が円安で、決定の日に教科書どおり動くとは限りません。
- Q利上げをすると、身近なところでは何が変わりますか?
- A日本銀行は、金利が上がると金融機関は高い金利で資金を調達しなければならず、企業や個人への貸出の金利も引き上げるようになる、と説明しています。お金を借りにくくなることで景気の過熱が抑えられ、物価には押し下げる力が働きます。
- Q次に日銀やFRBが利上げ・利下げを決めるのはいつですか?
- A日本銀行の金融政策決定会合は2026年12月17日(木)・18日(金)、米国のFOMCは12月8日(火)・9日(水)です(各中央銀行の公表日程)。
出典
- 日本銀行 教えて!にちぎん「金融政策は景気や物価にどのように影響を及ぼすのですか?」(2026年11月2日確認)
- 日本銀行 教えて!にちぎん「金融市場調節方針の変遷を教えてください。」(2016年からの−0.1%のマイナス金利)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行「金融政策の枠組みの見直しについて」(2024年3月19日。無担保コールレートを0〜0.1%程度に)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行「金融市場調節方針の変更および長期国債買入れの減額計画の決定について」(2024年7月31日。0.25%程度に)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2025年1月24日。0.5%程度に)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2025年12月19日。0.75%程度に)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年6月16日。1.0%程度に)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」(2026年9月18日。1.25%程度に・先行きの考え方)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行「当面の金融政策運営について」(2026年10月30日。1.25%程度で据え置き)(2026年11月2日確認)
- 日本銀行 金融政策決定会合の開催日程(2026年11月2日確認)
- 米連邦準備制度理事会(FRB)「Open Market Operations」(フェデラル・ファンド金利の誘導目標の変更の履歴)(2026年11月2日確認)
- 米連邦準備制度理事会(FRB)FOMC声明(2026年10月28日)(2026年11月2日確認)
- 米連邦準備制度理事会(FRB)FOMC参加者の経済見通し(2026年9月16日)(2026年11月2日確認)
- 米連邦準備制度理事会(FRB)FOMCの開催日程(2026年11月2日確認)
- 日本銀行 時系列統計データ API「東京市場 ドル・円 スポット 17時時点」(FM08 / FXERD04)(2026年11月2日確認)
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