米PCE(個人消費支出物価指数)とは?FRBが物価の目標に使う統計の見方と発表日
PR当サイトは複数の企業と提携しており、記事で紹介した商品・サービスへの申込みがあった場合、各企業から報酬を受け取ることがあります。報酬の有無は掲載順位や評価に影響しません。
3行でわかる
- 米PCEはFRBが2%の目標を測る物価。9月分は前年比3.6%、コアは3.1%。
- 2026年は、PCEの発表日がすべて米GDPの発表日と重なっていました。
- 次は11月25日(水)22時30分。10月分のコアが3.1%から動くかを見ます。
詳しく読む詳しい解説を閉じる解説・図・データ・よくある質問

米PCEとは:FRBが物価の目標を測る統計
米PCE物価指数は、米国の商務省経済分析局(BEA)が毎月発表する、個人の消費(Personal Consumption Expenditures)の値段の動きを表す指数です。「個人所得・支出(Personal Income and Outlays)」という統計の一部として出てきます。日本のニュースでは「PCEデフレーター」と呼ばれることもあります。
この指数がFX・金利・株で注目される理由は1つです。米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は、物価の目標を「長い目で見て2%」としていて、その2%をPCE物価指数の前年比で測ると明記しています。
発表の仕組み:月末ごろ、米東部時間8時30分
発表は原則として毎月1回、対象の月の翌月の終わりごろです。時刻は米東部時間の午前8時30分で、日本時間では米国の夏時間(2026年は3月8日〜11月1日)は21時30分、冬時間は22時30分になります。
同じ月の物価は、米労働統計局(BLS)のCPI(消費者物価指数)が先に出ます。2026年9月分は、CPIが10月14日、PCEが10月29日でした。
もっと詳しく経済指標カレンダー
次の発表日(BEAの公表日程)
| 発表日(米東部時間 8:30) | 日本時間 | 何月分 | 同じ時刻に出るもの |
|---|---|---|---|
| 2026年11月25日(水) | 11月25日 22:30 | 2026年10月分 | 米GDP 改定値(7-9月期) |
| 2026年12月23日(水) | 12月23日 22:30 | 2026年11月分 | 米GDP 確定値(7-9月期) |
| 2027年1月28日(木) | 1月28日 22:30 | 2026年12月分 | 米GDP 速報値(10-12月期) |
※日程はBEAの公表日程。日程は変わることがあります。
2026年は、PCEの発表日がすべて米GDPの発表日と重なっていました。 3月分(4月30日)から9月分(10月29日)までの7回とも、同じ日の同じ時刻にGDPの速報・改定・確定のどれかが出ています。この重なりは、発表日の値動きを読むときに大事になります(下の「過去の発表日の動き」)。
何を数えているか:CPIとPCEの違い
CPIもPCEも「暮らしで買うものの値段」の統計ですが、数え方が違います。
- CPI:家計が自分で払った買い物の値段を、店頭の価格調査などで集める
- PCE:家計の消費をGDPと同じ考え方で数える。家計が自分で払った分に加えて、会社や国が家計の代わりに払っている医療費なども入る

入っているものと重みが違うので、同じ月でも数字はずれます。2026年9月分は次のとおりでした。
- 総合(前年比):CPI 3.7%、PCE 3.6%
- コア=食品とエネルギーを除く(前年比):CPI 2.6%、PCE 3.1%
総合はほぼ同じですが、コアはPCEのほうが0.5%ポイント高く出ています。CPIのコアだけを見て「物価は2%台に落ち着いてきた」と読むと、FRBの物差しで見たときの景色とずれることがある、という例です。
もっと詳しく米CPI(消費者物価指数)とは?発表日・見方・ドル円の動きを過去の結果で解説
どこを見るか:コアの前年比と前月比
発表文の冒頭には、PCE物価指数の4つの数字が出ます。
- 総合の前月比・前年比
- コア(食品とエネルギーを除く)の前月比・前年比
いまの数字(2026年9月分・10月29日発表)
- 総合:前月比+0.5%、前年比3.6%
- コア:前月比+0.3%、前年比3.1%
FRBが物価の流れを見るときに重く見るのは、天候や原油の値段で上下しやすい食品・エネルギーを除いたコアです。前年比は1年分の動き、前月比は直近1か月の勢いです。コアの前月比+0.3%が12か月続くと、1年で約3.7%になる計算です。前月比の小さな差が、年に直すと大きな差になります。
同じ発表文には、個人の所得と消費支出(いくら使ったか)も出てきます。9月は名目の消費支出が前月比+0.5%、物価の分を除いた実質では「0.1%未満」の増加でした。値段が上がった分だけ支出額が増えて、買った量はほとんど増えていない、という読み方になります。
ドル円・金利・株への効き方
一般には、次のようにつながると考えられています。
- PCEが強い(2%の目標から離れて上がる) → FRBが金利を下げにくい(または上げやすい)と見られる → 米国の金利が上がりやすい → ドルが買われやすい(ドル円は上がりやすい)。金利が上がると株の値段には重しになりやすい
- PCEが弱い → その逆で、ドルが売られやすい
FRBは2026年9月16日のFOMCで政策金利の誘導目標を3.75〜4.00%に引き上げ、10月28日は据え置きました。
ただし、PCEはCPIより後に出るので、発表の前にCPIからある程度の数字が見当をつけられていることが多い統計です。相場は事前の予想との差(サプライズ)で動くとよく言われ、予想に近ければ大きくは動かないこともあります。この記事では、報道機関などがまとめる事前の予想(市場予想)は載せていません。 発表元の一次情報ではないためです。
過去の発表日の動き:7月30日に何が重なっていたか
PCEの発表は日本時間の夜で、日本銀行が公表している東京市場17時のドル円より後になります。そこで、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表しているニューヨーク市場正午のドル円(H.10)で、発表日と前の営業日を比べました(前営業日比は当サイト計算)。
- 5月28日(4月分・総合 前年比3.8%):159.47円 → 159.29円、0.18円の円高
- 6月25日(5月分・4.1%):161.76円 → 161.67円、0.09円の円高
- 7月30日(6月分・3.7%):163.86円 → 159.47円、4.39円の円高
- 8月26日(7月分・3.7%):159.21円 → 159.36円、0.15円の円安
- 9月30日(8月分・3.4%):157.50円 → 157.25円、0.25円の円高
※10月29日(9月分)の値はH.10にまだ載っていません(2026年11月2日確認)。
7月30日だけ、ほかの日より桁違いに大きく動いています。ただし、この日に出たのはPCEだけではありません。同じ8時30分に米GDPの4-6月期の速報も出ていて、さらに財務省は「2026年7月30日〜8月26日」に15兆3,993億円の為替介入(円買い)を行ったと公表しています(何日にいくらかは11月9日公表予定)。
6月分のPCEは総合の前年比が5月分の4.1%から3.7%に下がっていて、物価だけを見れば「ドル安の方向」の数字でした。それでも、この4.39円をPCEの影響と読むことはできません。 同じ時間帯に、もっと大きな材料が重なっていた可能性があるからです。指標の発表日の値動きを見るときは、同じ日にほかに何が出ていたかを先に確かめる、というのがこの例の教訓です。
もっと詳しく為替介入は7〜9月に15兆3,993億円|11月9日公表の日次の内訳で何が分かるか
次の発表で見るところ
11月25日の10月分では、次の3点を順に見ると、発表文の要点がつかめます。
- コアの前年比が、9月分の3.1%から上がったか下がったか
- コアの前月比が、+0.3%から変わったか(年に直すと約3.7%のペース)
- 同じ時刻に出る米GDPの改定値(7-9月期)が、速報の年率3.4%からどちらに直ったか
※9月分の値と速報の値は、10月29日の発表時点のもの。
もっと詳しくFOMCとは?会合の仕組み・ドットチャート・議事要旨の見方と、2026年の結果・次の日程
指標発表の時間帯のチャートを見てみる
PCEの発表の前後は、ドル円が短い時間で大きく動くことがあります。FX会社の取引ツールでは、こうした時間帯のローソク足を1分足や5分足で細かく見られます。口座を開くとデモ取引ができる会社もあり、実際のお金を使わずに、発表の瞬間にチャートがどう動くかを確かめられます。
もっと詳しくFX口座比較ランキング(評価方法を公開)
よくある質問
- Q次の米PCEはいつ発表されますか?
- A2026年11月25日(水)に10月分、12月23日(水)に11月分、2027年1月28日(木)に12月分が発表されます。いずれも米東部時間の午前8時30分で、日本時間では22時30分です(米商務省経済分析局の公表日程)。
- QCPIとPCEはどちらが大事ですか?
- AFRBは物価の目標「2%」を、PCE物価指数の前年比で測るとしています。一方、CPIはPCEより2週間ほど早く発表されるため、物価の動きを最初に示す数字として注目されます。CPIで方向をつかみ、PCEで「FRBが見ている物差しではどうか」を確かめる、という順番で見ると分かりやすくなります。
- QPCEの発表時にFXで気をつけることは?
- A発表の直後は値動きが大きくなることがあり、スプレッド(買値と売値の差)が広がることもあります。2026年は米GDPと同じ時刻に出る日が続いており、2つの統計に同時に反応することもあります。比較ページで各社の通常時のスプレッドと、指標発表時の扱いの注記を確認しておきましょう。
FX口座を比べるなら:比較ランキング(評価方法を公開)/目的別おすすめ
過去の推移と直近の結果
発表元が公開しているデータを取り直して描いています(2000年以降。それより後に始まった統計は始まりから)。
- 総合最新(2026年9月)3.6%
- コア最新(2026年9月)3.1%
直近の結果(新しい順・24回分)
| 対象期間 | 総合 (%) | コア (%) |
|---|---|---|
| 2026年9月 | 3.6 | 3.1 |
| 2026年8月 | 3.4 | 3.0 |
| 2026年7月 | 3.4 | 3.0 |
| 2026年6月 | 3.5 | 3.0 |
| 2026年5月 | 3.8 | 3.2 |
| 2026年4月 | 3.6 | 3.1 |
| 2026年3月 | 3.4 | 3.1 |
| 2026年2月 | 2.8 | 3.0 |
| 2026年1月 | 2.7 | 2.9 |
| 2025年12月 | 2.8 | 2.9 |
| 2025年11月 | 2.7 | 2.7 |
| 2025年10月 | 2.7 | 2.7 |
| 2025年9月 | 2.8 | 2.8 |
| 2025年8月 | 2.7 | 2.9 |
| 2025年7月 | 2.6 | 2.8 |
| 2025年6月 | 2.6 | 2.8 |
| 2025年5月 | 2.5 | 2.8 |
| 2025年4月 | 2.3 | 2.7 |
| 2025年3月 | 2.3 | 2.6 |
| 2025年2月 | 2.6 | 2.8 |
| 2025年1月 | 2.6 | 2.8 |
| 2024年12月 | 2.6 | 2.9 |
| 2024年11月 | 2.5 | 2.9 |
| 2024年10月 | 2.4 | 2.9 |
- 総合:PCE価格指数(BEA 系列 DPCERG)の前年同月比。当サイトが指数から計算
- コア:食品とエネルギーを除く(BEA 系列 DPCCRG)の前年同月比。当サイトが指数から計算
- 数字は取得した時点の最新の値です。発表のあとに改定されることがあり、発表された当日の数字(速報値)と違うことがあります。「—」は発表元のデータにその期間の値が無いものです。
出典
- 米商務省 経済分析局(BEA)(2026年11月2日取得)
- 米商務省 経済分析局(BEA)(2026年11月2日取得)
| 順位 | 口座 | スプレッド | 最小単位 | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | JFX | 0.2銭 | 1,000通貨 | 公式 |
| 2 | みんなのFX | 0.2銭※ | 1,000通貨 | 公式 |
| 3 | ヒロセ通商 | 0.2銭 | 1,000通貨 | 公式 |
2026年11月2日時点・各社公表値(会社ごとの基準日は会社別ページ)。※は注記あり(LIGHTペア・手数料など。比較ページの注記)。順位は公開している配点で採点。全社の比較を見る
出典
- 米商務省経済分析局(BEA)Personal Income and Outlays, September 2026(2026年10月29日)(2026年11月2日確認)
- BEA Personal Income and Outlays, August 2026(2026年11月2日確認)
- BEA Personal Income and Outlays, July 2026(2026年11月2日確認)
- BEA Personal Income and Outlays, June 2026(2026年11月2日確認)
- BEA Personal Income and Outlays, May 2026(2026年11月2日確認)
- BEA Personal Income and Outlays, April 2026(2026年11月2日確認)
- BEA Personal Income and Outlays, March 2026(2026年11月2日確認)
- BEA Release Schedule(2026年11月2日確認)
- 米連邦準備制度理事会(FRB)FAQ「なぜ長い目で見て2%の物価上昇を目指すのか」(2026年11月2日確認)
- 米労働統計局(BLS)Consumer Price Index — September 2026(2026年10月14日)(2026年11月2日確認)
- 米連邦準備制度理事会(FRB)H.10 為替レート 日本円の過去の値(ニューヨーク正午)(2026年11月2日確認)
- 財務省 外国為替平衡操作の実施状況(令和8年7月30日〜8月26日)(2026年11月2日確認)
新着記事のお知らせ
ブラウザの通知で、新しい記事の公開をお知らせします。解除はこのボタンからいつでもできます。iPhone・iPad は、ホーム画面に追加したときだけ受け取れます。保存する情報